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LZ20B
海外ラリーでも大活躍したLZエンジン
その後、活躍の場は、レギュレーションの関係もあって、海外ラリーが主な舞台となりました。LZ18はバイオレット(710)に搭載されて'77年豪州サザンクロスラリー優勝、LZ20Bはバイオレット(A10)に搭載されて '79〜'80年のサザンクロスラリーと'81〜'82年のサファリラリーを制覇しています。ラリー仕様の出力は、LZ18(1,941cc)が200ps/7,200rpm、LZ20B(1,952cc/1,975cc)が210〜220ps/7,600rpmでした。
国内でも、'78年に環太平洋選手権を目指してスタートしたフォーミュラパシフィック(FP1600)で、久々にLZ14(1,598cc・225ps以上)が活躍、'78JAF鈴鹿GP、'79JAF富士GPで優勝しています。'78年5月、FP用キットが204万円で大森スポーツ相談室(現・ニスモ)から発売されるなど、多方面で活躍した唯一の国産レーシングエンジンです。
LZの歴史で、有終の美を飾ったのはLZ20Bターボ(2,082cc)でした。'79〜'83年のスーパーシルエットレース(グループ5)で使われたこのエンジンは、初期のもので500ps、最終仕様では570psと、当時のF1を凌ぐハイパワーを誇りました。スカイライン(長谷見昌弘)、シルビア(星野一義)、ブルーバード(柳田春人:'80/'82チャンピオン)の日産ターボ軍団の活躍は、日本のファンに大パワーマシンによるレースの醍醐味を実感させるとともに、その後のグループCカーによる耐久選手権(JSPC)へとつながる道を拓きました。 |
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